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設計者の想いの日々(ブログ)2014年4月9日(水)「スクラップ&ビルド」から「ストックの活用」の時代への逆風
桜川市真壁地区の潮田家住宅
潮田家住宅のように災害復旧工事で綺麗に仕上がったところもあれば、3年経過しても、全く手付かずの蔵も多く残されています。 真壁は「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されて、災害復旧工事にあたっては、潤沢な補助金が用意されているにもかかわらず、思うように災害復旧が進まないのは、特に左官工事・大工工事の熟練工の不足と高齢化が加速しているにくわえて、若年層が建設業を敬遠していることにあります。その背景にあるのは、3K産業(きつい・危険・汚い)であること、職人の地位が低いこと、また、生活が安定できるだけの報酬になりにくいことなどの原因が挙げられます。 ただでさえ、建設業に従事する者は、私の職種を含めて、世間から差別されていることが多いようです。私は、「なんで大卒なのに建設業関連のお仕事?」とある女性に真顔でびっくりされたことがあります。 若年層には物作りに憧れる人々が決して少なくないのも確かなのですが、先に述べた通り、生活を維持するだけの工賃、遣り甲斐のある仕事を貰うことができずに、修行途中で、あるいは修行後でも現場を離れてしまうことが残念ながら非常に多いです。 このままの情勢では、建物をプレハブ化して、下手糞な大工が木工組立作業員となって、味も素っ気も無い建物を新築することは出来たとしても、メンテナンス・リフォーム・改修工事のような組立工事では済まない、昔ながらの技術が必要な工事では、熟練工の不足で、困った事態に追い込まれることになります。 「スクラップ&ビルド」から「ストックの活用」の時代へと叫ばれて久しいのですが、現状を鑑みるに、掛け声とは裏腹に、全く逆行せざるをえなくなっている状況なのは否定出来ない事実です。
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