設計者の想いの日々(ブログ)
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2012年11月1日(木)

地鎮祭



地鎮祭とは、建物を建てる際に、工事の無事・安全と建物や家の繁栄を祈る儀式のことを言います。
一般的には「じちんさい」と読みますが、「とこしづめのまつり」と読むこともあります。
工事の着工にあたり、最寄の神社から神主さんをお招きして、神様にお供え物をし、祝詞をあげ、お祓いをして浄め、最初の鍬や鋤を入れ、工事の無事を祈ります。
地鎮祭の吉日とされるのは、大安、友引、先勝の日です。(先勝の場合は、先に行った方が勝ちということで午前中に行います)

地鎮祭は数百年以上の歴史があり、遠い昔から行われている歴史のある行事であり、
記録では、奈良時代には既に地鎮祭があったとされています。
一般的には、神式で神主さんが行いますが、仏式・キリスト教式で行っても構いません。

神主さんの謝礼の相場は3~5万で、熨斗袋に、「御初穂料」「御玉串料」「御礼」などと書いてお渡しします。
昔の地鎮祭は、笹竹、砂、米、塩、海の幸、山の幸、野の幸など、必要なものを建築主・施工会社が用意するものでしたが、現在では、神主さんのほうで用意する場合も増えてきています。

式の後半になると、玉串奉奠(たまぐしほうてん)というものがあり、二礼二拍手一礼をして、神前に玉串を捧げます。玉串とは、榊(さかき)などの常緑樹の小枝に、紙のヌサ(幣)と言われるものを付けたものです。原則的に参列者全員が行います。

最後に、神酒拝戴(しんしゅはいたい)と言って、祭壇にあがっていたお神酒を頂き、参列者に行き渡ったら、全員で戴き、乾杯をして、工事の無事・安全と建物や家の繁栄を祈ります。

ちなみに、地鎮祭のあとには、近所に工事が始まる旨を伝え、挨拶をしたほうが良いでしょう。

四方祓い(シホウハライ)
お神酒、米、塩、白紙などを、敷地の中央と四隅にまきます。


地鎮祭については、絶対行わなければならないものではありません。、あくまで任意に過ぎないのですが、なぜか9割以上の方が執り行っているようです。日本の伝統と乖離したように見える現代の日本にあって、意外にも、無意識のうちに、日本の長い伝統が根付いているのかもしれません。
カテゴリ:工事監理・現場紹介 2012年11月1日(木)
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