設計者の想いの日々(ブログ)
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永井昭夫
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南禅寺水路閣



  
琵琶湖の湖水を京都市へ流すため水路を作った事業は、「琵琶湖疎水」と呼ばれ、1885年に着工、京都市の年間予算の2倍以上の予算をかけ、1912年に完成し、水力発電、灌漑、工業用水などに使われた。
格式高い南禅寺を通過する水路閣はレンガ・花崗岩造りの水路橋で、全長93.2mで幅4m、毎秒2トンの水が流れ、建設当時は古都の景観を破壊するとして反対の声もあがりましたが、今では京都の風景としてすっかり馴染んでいます。西欧技術が導入されて間もない当時、東京大学を卒業したばかりの田辺朔郎工学博士を工事担当者として、日本人のみの手で設計、施工されたもので、土木技術史上極めて貴重な近代化遺産である。京都市指定史跡。

南禅寺境内


  
カテゴリ:京都の町並み・建築探訪 2014年3月3日(月)

水戸の梅まつり~2014年

水戸の偕楽園では、「梅まつり」が開催されています。
梅の開花状況は、今年は遅く、2~3分咲きといったところです。
お祭り期間中、毎週日曜日に行われている野点茶会が雨のため、急遽、東門近くの、落成したばかりの見晴(みはらし)亭にて行われました。
今日は、あいにくの天気でしたが、人出も多かったようで何よりです。
今年の水戸の「梅まつり」の盛況を祈願いたします。



  

  

カテゴリ:茨城県央の町並み・建築・施設探訪・自然・文化 2014年3月2日(日)

建築家 W・M・ヴォーリズ

W・M・ヴォーリズは、1880年にアメリカで生まれ、日本人と結婚して、近江八幡を拠点とし、日本各地に数多くの洋館を建ててきた建築家である。1958年に近江八幡市名誉市民第1号に選ばれる。日本名は、一柳米来留(ひとつやなぎ めれる)。
ヴォーリズのその建築様式は多彩であり、自身がプロテスタントだったことから教会を多く設計し、また、学校、住宅も非常に多く、郵便局、銀行、百貨店、ホテル、病院など、業績の用途も多肢にわたる。
滋賀の豊郷小学校で、建替えを強行する町長・行政・工事業者側と、保存を強く求める住民側とで、鋭い対立がマスコミに報道されたのは10数年前であり、まだ記憶に新しい(?)ところではあるが、この豊郷小学校を設計したのはヴォーリズである。
また実業家としても広く知られ、メンソレータムを日本に広く普及させた張本人とされる。
茨城県にもヴォーリズが設計した「ビンフォルド邸」が大正12年に建てられ、90数年経った今も下妻市に現存する。現在は教会として使用。


  

ヴォーリズが設計した近江八幡に現存する1921年に建てられた元郵便局で、現在はギャラリー・イベントなどの多目的スペースとして活用されている。

近江八幡は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されて、旧い街並みがだいぶ残っており、ヴォーリスが設計したこの郵便局は西洋の様式が基調ではあるが、不思議と街並みと調和している。そして、築90年以上と古い建物ではあるが、経年変化によって培われたのであろう、味わい深さが残る。
下妻の建物も同様である。確かにあばら家と言われれば、その通りなのかもしれないが、味わい深さと気品と風格が漂うのである。
二つの建物に共通するのは、「経年劣化」ではなく、「経年変化」によって、味わいが深くなっているということである。
現在の建物の造り方、あるいは家造りは、メンテ重視と経済性優先の建前のもと営利を優先し、「経年変化」による味わいなど考慮されていないケースが殆どである。窯業系サイディングなどの印刷工業製品に依存し過ぎれば、、「経年劣化」があるのみであり、だいたい印刷では、「経年変化」もヘッタクレもないのである。また、最初は良くても、飽きやすいというのが印刷製品の特徴である。いくら印刷技術がこれから発達しようが、この事実は覆しようがないだろう。「馬鹿とサイディングは使いよう」とは確かに言いますけれども…。
技術が発達することで、確かに人間が得たものは多いでしょう。しかし、失ったものもそれ以上に多いのかもしれない。
カテゴリ:建築雑感 2014年2月28日(金)

真壁のひな祭り

「真壁のひな祭り」が今年も茨城県桜川市が行われています。
「寒い中、真壁に訪れる人をもてなそう」と真壁地区の住民が考えたお祭りで、1ヶ月間にわたり200軒以上の家や店などにたくさんのお雛様が飾られます。
約300余等を超える見世蔵、土蔵、門などの歴史的建造物が軒を連ねる真壁の町並みに、江戸時代から現在に至るまで造られたお雛様が色を添えます。例年約10万人の人々が訪れます。3月3日まで。



  

  

  

カテゴリ:茨城県西の町並み・建築・施設探訪・自然・文化 2014年2月28日(金)

Gallery&Cafe あかり家

「Gallery&Cafe あかり家」は、茨城県下妻市にあり、築85年の古民家を「ギャラリーカフェ 」として再生した温もり溢れるお店です。年を経るごとに培われたのであろう、この味わい深さは、新築の店ではなかなか感じることが出来ないでしょう。



残念ながら、現在の建築業界は、「経年変化」に伴って建物が味わい深くなるような造り方は、当設計事務所のような一部を除いて、あまり行われていないのが現実です。サイディング、ビニールクロス、新建材などの工業印刷製品では、「経年劣化」はあっても、「経年変化」は望めません。また、最初は良くても、飽きやすいというのが印刷製品の特徴です。



ところで、現在、歴史的建造物を残そうとする気運が少しずつですが、高まりつつあります。ただ、それでは、今後どのように歴史的建造物を活用していくのか、全く展望が見えないケースが非常に多いのが現実です。
ただ単に歴史的建造物を残すだけで留まっていては、巷で批判されている箱物行政と何ら変わるものではなく、維持経費がいたずらに発生していくだけです。
また安易に、個人所有で持て余した歴史的建造物を行政に寄贈するような手法についても私は批判的で、普段、行政を批判しているわりには、すぐ行政に頼ってしまうことが日本人の悪しき習性であるのは、否めない事実と私は感じます。
歴史的建造物であろうが、何であろうが、建築物というものは活用されてこそ生きるというのが私の持論です。
文化財のような剥製的保存も歴史的史料として必要なケースがあるのかもしれませんが、人間の生活の息吹きのない建築物に対して、私は全く魅力を感じません。
カテゴリ:茨城県西の町並み・建築・施設探訪・自然・文化 2014年2月28日(金)
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