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設計者の想いの日々(ブログ)すべて北茨城市復興支援施設・観光案内所 「びすとれ」~常磐線大津港駅前常磐線大津港駅前にある、40年以上使用されていなかった、大正初期建築の海産物保管庫のレンガ蔵の一部が2012年、北茨城市復興支援施設・観光案内所 「びすとれ」にリニューアルされました。 その昔は「日通」の建物だったようです。震災では無事、軽微な損傷で済みました。 海から程近いこのレンガ蔵は100年という年月の経過により、海に面する側の内壁にまで、塩が噴き出しています(下の画像の左側の内壁部分) ちなみに「びすとれ」はフランス語で「賑わい」を意味します。
柿渋で塗装する
柿渋は平安末期から続く伝統的な自然素材で、青柿の実を絞ってできた果汁を3年以上寝かせ発酵させたものです。防水性・防腐性・防虫性に優れた柿渋を桶、樽、団扇(うちわ)、番傘、酒袋、投網、漆器の下塗り、一般的な木部に塗装する、あるいは染料として活用する、民間治療薬などに使用するなど、北海道などの寒冷地を除き、全国各地で行われていました。
戦後、化学塗料の普及により、柿渋の生産は減少の一途を辿りますが、最近は自然素材の安全性が見直されて、再び注目を浴びています。 柿渋は塗り始めの頃は無色透明に近いですが、少しずつ色が付き始め、次第に明るい茶色になります。 色合わせとして、松煙(黒系)やベンガラ(赤系)などの自然素材を混ぜることで、様々な色を作り出すことができます。 柿渋の塗り始めの頃は銀杏のような臭いがするため(次第に臭いは無くなります)、それを嫌う方も多かったのですが、現在は柿渋の無臭化に成功しています。 柿渋のような自然塗料は、現在の化学塗料と比較すると、特に外部については、耐久性に劣りますので、足場がないと塗れないような部分にはお勧めできません。メンテナンスが容易である建築物の腰壁部分、あるいは板塀には適しているかとは思います。また柿渋は誰にでも塗りやすい塗料です。 そして、日本の伝統色を表現するには最も適した塗料の一つです。 柿渋に松煙・ベンガラを混ぜて板塀に塗装した例
横川の下滝~常陸太田市
常陸太田市の旧里美村にある「横川の下滝」は、2段に分かれて流れ落ちるのが特徴的で、落差は約18m、幅が7mほどあり、水量が多い。国道461号沿いに位置する。別名「湯平の大滝」。
土蔵改修工事~土壁・斑直し
築100年の蔵の改修工事が始まって約1年が経ちました。
今回の土壁塗りの工程「竹小舞」「荒打ち」「縦縄入れ」「横縄入れ」「斑(むら)直し」「中塗り」「漆喰」と続くうち、「斑直し」まで完了です。冬場に入りますので、しばし中断、春以降に工事を再開します。 2F部分の「斑直し」が完了 垂木・破風部分の「斑直し」が完了 「斑直し」全て完了
建築士会活動報告~常陽新聞記事H26・11・20付より
土浦市中央の中城通りで、観光協会駐車場の一角に市民憩いの場となるポケットパークの整備が進んでいる。スティールフェンスを一部撤去して板塀を設けるなど、歴史的街並みに配慮した景観づくりが目的。市の協働のまちづくりファンド(基金)を活用して、県建築士会土浦支部(鈴木啓之支部長)が取り組んでいる。23日には、住民の参加を得て板塀塗装も予定されている。
計画ではポケットパークは約12㎡部分を板塀で囲み、木製ベンチを置く。地面はアスファルトをはがし石を貼る。同支部が企画・設計、県内工務店や大工などでつくる「茨城大工棟梁の会」が施工を担当する。完成は12月10日ごろの見通しだ。 設置事業は、市が今年度から活用をスタートさせた、協働のまちづくりファンドの景観形成事業の認定を受けた。経費82万円のうち41万円が補助される。 同支部まちづくり担当の永井昭夫さんによると、観光拠点施設のまちかど蔵などのある歴史的街並みで、スティールフェンスの存在が気になったのがきっかけ。地域貢献として事業に取り組む。 永井さんらは「これだけ単独で終わるのではなく、地域にいい影響があるといい。事業が街並みの景観形成に寄与すれば」などと話した。 現地で23日午前、住民の参加を得て板塀のペンキ塗装作業を予定する。同日は通りで催しがあり、おかみさん会による朝市とともに、隣接するまちかど蔵で山形県天童市の観光物産展「天童フェア」がある。 市の協働のまちづくりファンドは、市民団体による市民提案事業、歴史的街並みづくりの景観形成事業にお金を助成する。今年度は5件が認定された。 (11月20日付常陽新聞1面より) *土浦市中城通りは「旧水戸街道」の「土浦宿」のあった通りです。
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