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設計者の想いの日々(ブログ)住宅産業の栄枯盛衰
昭和40年代の頃、三大住宅メーカーと云えば、「日本電建」・「太平住宅」・「殖産住宅」でした。それから30年以上経過した現在、隆盛だったかつての三大住宅メーカーの全てが倒産などの憂き理由により存在しておりません。
私はこの住宅・建設業界に入ってから約20年になりますが、住宅に特化した業界においては特に栄枯盛衰が激しく、住宅メーカー・ビルダーが次々と倒産しては消費者に損失を与え、そして、新しい住宅メーカー・ビルダーが雨後の竹の子の如く設立されていくのを間近で目撃してきました。近年では、住宅業界の新陳代謝はますます活発化する傾向を帯びています。 戦後の日本は、高度成長や人工増加を背景に、多くの住宅を供給しなければならない必要性があったせいか、全国的な拠点を持つハウスメーカーのような存在が生まれました。世界的に見て、他の国々は、戦前の日本がそうであったように、地域密着型である工務店・建設会社のような存在が住宅を建築しているのが一般的であって、全国的な拠点を持つハウスメーカーが存在しているのは現在の日本だけのようです。 過去の日本の歴史を振り返ったり、世界の国々の建築情勢をいろいろと調査してみると、各地域の気候・風習・文化に根ざした地域密着型の業者が住宅を建築して、建築された後も保守・点検・メンテナンスに積極的に関与していくことが社会的常識であると理解できますが、この社会的常識が戦後の日本で崩壊してしまったことこそが、日本の住宅の寿命が世界各国と比較していちばん短い一因となっているのは否めない事実であります。 住宅産業のなかで栄枯盛衰が繰り返されるのは、日本の住宅の方向性が迷走していることの証左であると思いますし、各地域の文化に根ざした地域密着型の業者が生き残ってこそ、日本の住宅文化の再生ができるのではないかと、設計者の立場として、強く申し上げたい次第であります。
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