設計者の想いの日々(ブログ)
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設計者の想いの日々(ブログ)

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「建築」は「住宅」に始まり「住宅」に終わる

もう10年以上前のことでしょうか。お付き合いの関係で、ほんの短い期間ですが、高校受験対策のための学習塾で、国語を教えていたことがあります。「日本人なんだから、国語ぐらいはいつでも教えられますよ」ということで安請け合いしてしまったわけですが、普段、当たり前に使っている「日本語」を教えることの難しさを痛感せざるをえませんでした。
ちょっとでも、いい按配に生徒に教えようとすると、ストップがかかるし、理解したかなと思って先に進めると、生徒は同じような間違いをする、そんな繰り返しでした。当たり前のことをわかりやすく教えていくことほど難しいものはないと思いました。

このことは私たちの「建築」の世界にも当てはまると思います。いわゆる建築の専門用語を駆使して、煙に巻くような文章は誰でも書けます。単に自分自身の虚栄心を満足させることを主眼に書くだけですから簡単なはずです。
けれども、専門的な内容であっても、生活に密着した言葉で、専門外の方々にも、いかにわかりやすい表現で伝達するかとなると、とても難しいと言わざるをえません。相手の立場になって物事を伝達することの難しさは仕事上だけでなく、実生活でも感じることです。

特に文筆を専門にしていなくても、例えば、科学の世界で一芸に秀でている技術者には名文家が多いと言われます。湯川秀樹、アインシュタイン然り、建築の世界ですと、宮脇檀が挙げられるでしょうか。
ただ、これは私見ですが、「建築」は非常に生活に密着した分野であるにもかかわらず、生活に根ざした言葉でわかりやすく伝えてくれる建築技術者が少な過ぎます。いかに専門バカが多いか、その証明だと思います。

「建築」は「住宅」に始まり「住宅」に終わるという言葉があります。「住宅」は人々が生活していく基本の拠点です。その基本を知ることから始まって、幅を広げて、奥義を垣間見て、また初心に返って基本に戻る、その繰り返しだと思うのです。「住宅」はいちおう誰にでもできることはできますが、「住宅」ほど難しい建物はありません。

以前、ここのブログで申し上げた通り、「建築」は生活総合技術です。建築士は「ライフトータルエンジニア」となる努力を怠るべきでないと私は考えています。
カテゴリ:当設計事務所の姿勢・信条 2010年6月27日(日)

ハウスメーカーで行き詰まった方々のために

新居を検討するために、いくつものハウスメーカーを渡り歩いたものの、内容や金額が折り合わず、行き詰まっている方々が予想以上に多いようです。展示場仕様と標準仕様のギャップ、標準仕様以外のオプション価格の割高感、営業社員が行う提案力の低さ、融通のなさ等、様々な理由があるかと思います。

大半のハウスメーカーが経験の浅い無資格の営業社員などに間取りを書かせたり、お客様に提案業務を行わせている現状では、価値観の多様化した現在の情勢には対応し切れなくなっているのではないでしょうか。このようなお客様を軽視した営業手法では、当然の如く、成約率も極めて低く、営業効率も悪いのが現状です。営業効率も悪ければ、経費もかさみ、価格に跳ね返ってきますので、今の住宅業界は悪循環に陥っていると言っていいでしょう。しかも、一般人に需要があると思えない客寄せのための豪華展示場、派手な宣伝広告がさらに価格を押し上げています。

こうしたハウスメーカーの現状に懲りて、設計事務所に地道に依頼されるお客様が、地方ではまだまだ少ないですが、ここ数年でだいぶ増えてきました。正直言って、設計事務所のなかには、コスト意識が希薄だったり、住宅に慣れていなかったり、建築家のエゴを無理矢理に押し通したりする事務所もあり、実際、玉石混淆なのが本当のところです。でも、無駄な営業経費を省くことで、建築物の価格を押さえ、より理想に近い建築物を経験豊富な建築士とともに造っていこうとする考え方のほうが私は自然であると思います。

ちなみに、PRになってしまいますが、ハウスメーカーで行き詰まったお客様の対応については、当事務所の得意とするところでありまして、過去、ハウスメーカーに勤務していた私はその弱点を知悉しています。もし、お困りの方がおられましたら、気軽にご相談いただければと思います。きっと打開策はあるはずと私は考えています。
カテゴリ:住宅・建築業界 2010年6月27日(日)

汚れ役

良い人は都合の良い人、 悪い人は都合の悪い人、優しい人は自分の我儘を聞いてくれる人、優しくない人は自分の我儘を批判する人。 でも本当の意味で優しい人は人の我儘を都合良く受け止めません。人への気遣いとは優しげな言葉や素振りだけでは駄目。 「汚れ役」を引き受けてこそ優しさだと思います。


先日からツイッターなるものを始めまして、上記のようなことを昨日書いた(つぶやいた)ところ、10人の方からリツイートして頂いているのに気付きました。リツイートとは気に入った文章、いわゆる「つぶやき」を見つけたら、自分のページに掲載する機能のことです。

言うまでもなく、設計事務所は「汚れ役」を果たさなければ、その役割を十分に発揮することはできません。お客様に対しても、施工する工務店、各協力業者に対してもです。
積極的に「汚れ役」を引き受けてこそ、その存在が光るのです。私自身の言った言葉には未来永劫、責任を取っていきたいと考えています。
カテゴリ:当設計事務所の姿勢・信条 2010年6月22日(火)

紫陽花~水戸市・保和苑

茨城県水戸市の保和苑の紫陽花です。今年は例年より梅雨入りが遅いせいか、まだ3~4分咲きといったところです。









カテゴリ:茨城県央の町並み・建築・施設探訪・自然・文化 2010年6月21日(月)

花~潮来あやめ祭り

「花なんか関係がない!」という人生を長い間、送ってきました。「花」が自分に一体、何をもたらしてくれるのかと反発心すら覚えていたと思います。
「永井さんは何の花が好きなの?」と聞かれても、「はぁ・・・・・・」と答えるのみでした。そりゃ、そうです。バラとカーネーションの区別すらつきませんでしたから、「花」と言われても、私には無縁の世界でした。
若い頃は(今でもまだ若いと思っていますが)、生き急いでいましたし、心の余裕も何もありませんでしたから、それはそれで、もう過ぎたことですから、肯定的に捉えようと思います。

先月、笠間のつつじを見に出かけました。満開となった色彩豊かなつつじの花には感動を覚えましたが、決して勾配の緩くない坂道を80歳を越えた高齢の方々が感慨深くつつじに魅入って歩いている姿を見て、私の「花なんか関係がない!」という半生を振り返って、とても恥ずかしい想いを抱いたと同時に、何かを捨てて今まで生きてきたのではないかと、自分自身に問いかけをせずにはいられなくなりました。

2月になれば梅、3月末から4月になれば桜、5月になればつつじ、6月になれば紫陽花、夏になれば向日葵、秋になれば秋桜、萩、紅葉、冬には水仙の花が咲きます。
四季に恵まれた日本で、長い間培われた日本人の感性を忘れてしまって、どうして良い建築物の設計ができるのでしょうか。日本の伝統技術を守って、建築の設計の仕事に携わっていくのであれば、今までの半生を猛省していかなければならないと現在は考えています。


というわけで、潮来のあやめです。

















カテゴリ:茨城県鹿行の町並み・建築・施設探訪・自然・文化 2010年6月15日(火)
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