設計者の想いの日々(ブログ)
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建築雑感

グリーンカーテン

グリーンカーテン(緑のカーテン)をされている方から先日、話をお伺いしましたが、とても涼しく、室内も特に暗くなることはないとのことです。ゴーヤやキュウリ、アサガオなどの生育の早いツル性の植物が適しているようです。


茨城県結城市役所のグリーンカーテン


茨城県霞ヶ浦環境科学センターのアサガオのグリーンカーテン

グリーンカーテンの作り方
http://www.kepco.co.jp/kankyou/greencurtain/pdf_green_curtain.pdf

グリーンカーテンを設置するときは、なるべく建物から離して、地面や壁を広く覆います。
南向きの場合は、日差しが高い角度から降り注ぎ、サッシ周辺の壁や地表などの温度が高くなるので、斜めに設置します。
東や西向きの場合は、日差しが水平に近い角度で入り込むので、垂直に設置するとより効果的です。
カテゴリ:建築雑感 2010年7月29日(木)

日本の森林資源

先日、県の主催するエコカレッジという会合に行ってきたとのですが、日本の木材としての「杉」や「檜」をもっと有効活用して、日本の森林資源を管理し、日本の森の荒廃を食い止めるべきであると私は主張してまいりました。

特に、「杉」については、花粉症が深刻になるほど、有り余っている材料で、節があるものであれば、特に高い材料というものではありません。「杉」が過剰に余っている事実をわかっていない方も先日の会合では多いようでした。国内全体での、年間の「杉」の成長量と消費量の釣り合いが全く取れていないのが現実です。

安価な外国産材に押されて、国産材が苦戦していることが背景にあるわけですが、そんな状況のなかでは森は健全に管理されず、下草刈りや枝打ち、間伐等が行われないで、荒れ放題になりつつあるのもやむをえないのかもしれません。経済性を優先するあまり、安い外国の森林資源を食い荒らし、かつ日本の森林資源を有効活用しないことで、国内をも荒らす結果になっています。

いつまでも、こんな状況を指を咥えて見ているのも忍びありませんので、「杉」で済むものであれば、安価な外材に頼らず、「杉」で済まして、「地産地消」の理念を積極的に実行して必要があると思います。

特に欧州のホワイトウッドの集成材の柱などは、高温多湿な日本の気候になじまず、耐久性に大きな懸念があるのは、材木業界では常識なのですが、相変わらず、日本の大企業であるハウスメーカーはそのような材料を安価という理由で大量に消費しています。

日本の風土にあった「杉」や「檜」を正しく利用することは建築物の耐久性を高め、世界だけでなく日本の環境を守ることにつながるということをここで力説したいと思います。
カテゴリ:建築雑感 2010年7月25日(日)

天職

一所懸命打ち込める仕事があるのは幸せなことです。建築物という形の残るものをお客様との協働作業で一から造り上げていく、まさに天職であると私は思っています。もちろん思った通りに物事が進まずに苦しいときもたくさんあります。でも、楽しいときも苦しいときもその過程を大切にして、前向きに仕事を進めていけば、かならず良い結果を残せると僕は信じています。

ここで作者不明の短編の読み物を紹介したいと思います。


ある男、山の向こうのあなたに「幸ひ」があると聞いて、山の向こうのあなたに行ってみた。
しかし、「幸ひ」など、どこにもなかった。
仕方がないので、この男、もう一つ、山の向こうのあなたに行けば、「幸ひ」があるだろうと考え、もう一つ山を越えて、山の向こうのあなたに行ってみた。
しかし、「幸ひ」など、どこにもなかった。あるのは体の疲労と心の焦燥だけである。
この男、ちょっと苛立ち気味で、近くにあった茶店に立ち寄り、女将に、「この辺に「幸ひ」はあるのかね」と聞いてみた。
すると、この女将、「山の向こうのあなたに「幸ひ」があるそうだよ」と答え、この男、ちょっと疑問に思いながらも、もう一つ山の向こうのあなたに行こうと決心し、やっとの思いで、山を越えてみたところ、「幸ひ」など、どこにも見当たらなかった。
この男は悲しくなった。そして、もう家に帰ろうと思った。しかし、どうすれば家に戻れるか、山を越えすぎて、すでに帰る道もわからなくなってしまっていた。
仕方なしに、この男、「幸ひ」を探しに、来る日も来る日も山を越え続けた。
しかし、この男、苦痛、悲哀が大きくなるばかりで、「幸ひ」など見つからなかった。
そうしているうちに、この男、持病の肺結核が再発した。
だが、この男、山の向こうのあなたに「幸ひ」があると信じて、病身を押して、来る日も来る日も山を越え続けた。
そして、ある日、この男は死んだ。
この男、幸せそうに死んだそうである。


*作者不明ですが、著作権はあくまでこのブログにあります。
カテゴリ:建築雑感 2010年7月24日(土)

自然の恵み

鬱陶しい梅雨が明けました。

真夏日に家の窓から時折、入り込んでくる涼しげな風はまさに自然の恵みです。エアコンに頼らなければ、多少汗はかきますが、夏はそもそも暑いものですから、いかに工夫して、「涼をとる」かを先人の知恵から採り入れていくことが、これから益々重要になってくるであろう環境問題に対応するために必要なことだと思います。

エアコンに頼らずに夏の日を過ごすために、建物の設計上、もっとも考慮しなければならないことはいかに効率よく風の通り道を作っていくかということです。
居室に開口部が一ヶ所しかない場合、風の入り口はあっても出口がなく、「通風」が起こりにくくなりますので、開口部は二ヶ所取れるようにしたほうがベターです。居室に開口部が一ヶ所しか取れなくても、居室と続きになっている納戸などの最適な位置に開口部を設ければ、風が効率的に通っていきます。
どうしても開口部が一ヶ所しか取れない場合は窓から極力離れた位置に換気扇を取り付けてみてください。
夏の風は南側から入って北側から抜けていきますので、それぞれの敷地の条件を考慮しながら計画を立てていくことをお勧めします。

また、庇を深くとったり、すだれ(よしず)をつけることは夏の強い日射を避けるのに非常に有効です。
庇を深くとると、夏の太陽の高度は高いので、日射を遮り、冬は太陽の高度が低いので、庇が深くても陽射しが入り込んできます。和風の家以外で庇を深くする機会はなかなかありませんが、忘れてはいけないことだと思います。

文明の利器であるエアコンに完全に頼り、自然の恵みである涼風の体感を忘れてしまうと、四季の感覚が鈍り、日本人的感性の喪失の原因となります。
環境を考慮した設計上のより良き工夫で、自然の恵みを体感しながら、四季の折々が感じられるような家造りがこれから、ますます求められる時代になるだろうと私は考えています。
カテゴリ:建築雑感 2010年7月17日(土)
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