設計者の想いの日々(ブログ)
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設計者の想いの日々(ブログ)

設計者の日常

太宰治「正義と微笑」 

太宰治「正義と微笑」より引用

「……代数や幾何の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。
植物でも、動物でも、物理でも化学でも、時間のゆるす限り勉強して置かなければならん。日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。
何も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。
カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記(あんき)している事でなくて、心を広く持つという事なんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。学生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、かならず むごいエゴイストだ。
学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強...の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。
勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に直接に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ! これだけだ、俺の言いたいのは。……」

勉強というもの学生時代のみならず、社会人になってからも励むものです。直接、自分の仕事に関わりある知識を習得しようとするだけでは、決して器量ある人間になることは出来ない。自らの仕事にあまり関わりないような分野にも素養を深めるように努力することは、今すぐに結果に結びつかないかもしれないが、10~20年後以降の自分自身の人格形成に大きな影響を与えるはずです。
勉強することで、細かい知識は一切忘れてしまったも構わない。そんなことはちょっと調べてわかることである。重要なのは、自分自身を耕し、種を蒔くことである。
そして、蒔いた種を促成栽培しようと焦ってはならない。不断の努力で、ふと気がついた時、自分自身の血肉になっていることが重要であることを太宰は教えてくれています。
カテゴリ:設計者の日常 2013年9月6日(金)

設計者の悩み

建物の間取りや外観を考える、そして、建物の内部や外部の仕上・納まりを考えて図面化するなどの一連の建築設計業務は、捗(はかど)るときは、非常に捗るのですが、進まぬときは、中々進まず、この建築業界で20年以上従事してきた私にとって、まだ解消することの出来ない悩みの一つです。機械化することが出来ない性質の仕事であるとの言い訳こそあれ、その結果、お客様を待たせてしまい自責の念に駆られることしばしです。しかし、だんだん納期が迫り、土壇場に追い込まれてくると、次第に頭の中が整理されて、火事場の馬鹿力のように仕事が進んでいく。このようなタイプの設計者は多いのではないでしょうか。その結果、徹夜が得意にならざるをえない同業者が多いのは事実です。寝るのを忘れるどころか、食べることすら忘れてしまう状態になるのです。
しかし、そろそろ、もっとスマートに円滑に仕事を進めることは出来ないものか模索する時期に来ているとは思いますので、不惑の年齢を越えて非常に恥ずかしい有様ですが、良きアドバイスがございましたら、是非とも、ご教授頂きたく考えている次第です。他業種の方々からのご意見もお待ちしています。宜しくお願い致します。
カテゴリ:設計者の日常 2013年7月3日(水)

ここ数年の想いの集大成~建築から離れての束の間の雑感

・良い人は都合の良い人、 悪い人は都合の悪い人、優しい人は自分の我儘を聞いてくれる人、優しくない人は自分の我儘を批判する人。 でも本当の意味で優しい人は人の我儘を都合良く受け止めません。人への気遣いとは優しげな言葉や素振りだけでは駄目。 汚れ役を引き受けてこそ優しさだと思います。

・「学ぶ」とは「真似ぶ」から転じた言葉らしい。真似をすることで、個性が失われると思うなら、所詮、その程度の個性、つまり、オリジナリティがあったかどうかも怪しいということ。真似っぽくはできたとしても、本当の意味で、真似することは大変な労力を要すると思います。

・テレビや新聞などを通じて、与えられた情報を受身に得る時代から、自分自身の情報収集能力のセンスが問われる時代にこれから益々変化していくでしょう。そういったセンスを培うための素養作りを積極的にしていかないと自分自身を見失うことになると思います。

・貧乏を恐れず、ポリシーに反する仕事は行わない。心に贅肉がつけば、臆病になり、平気で妥協するようになる。妥協すれば、百年の計は、台無しになる。貧乏をしたところで、また、一から始めればいいだけのことだ。

・混沌とした状態を乗り切って、突き抜ければ、そこには、輪郭のはっきりした世界が広がっているのです。「簡潔でありながら洗練」と「何も考えず簡潔」とは、全く似て非なるものであります。

・自分で走って汗をかいて水分を蒸発させて雲を造って、再び自分自身の心に雨を降らせてあげることが絶えず必要で、これを怠るとすぐ干乾びてしまいます。常にその繰り返しで疲れるのですが、生きている以上はこの現実を肯定的に受け入れねばならないのでしょう。

・斜め読みの人生は「不仕合せ」だ。人と正面から向き合おうとせず、理解する力と強さに欠けていて、その人生は誤解と偏見に満ちている。そして、斜め読みする人々は周囲に「誤解と偏見」を平気で撒き散らして、決して斜め読みせず正しく生きる者を無意識に迫害して、理不尽な世の中を形成する役を担う。

・闘争心とジェラシーは紙一重、達成感とマスターベーションも紙一重、自信と驕りも紙一重、厳しさと優しさも紙一重、運と不運も紙一重、この紙一重の違いがわからないと幸も不幸もわからぬまま、ただ生きて死んでいくのではないかと思ふ。

・人間はものをどんどん忘却していく生き物です。だから辛いことがあっても傷が癒えていく反面、ひらめきや思わぬ発想をも、忘却のかなたへと押しやってしまいます。そうならぬように何か書き留める、あるいは他者を意識して、忘れぬうちに言葉を発信して、自身に刻み込む作業は非常に重要だと思います。

・理想と現実のギャップに人間は必ず自己嫌悪を抱くが、この自己嫌悪に目を背けず、これをナルシズムに昇華させて、理想と現実の差を埋めていく努力ができる人が自己実現の欲求を満たせる人生を送れるのだろうと思ふ。

・「詩」の一句と一句の間の「間(ま)」の要素は建築の空間構成に通ずる。「間(ま)」の要素をおざなりにして、とにかく空間を埋めようとしがちな大学の建築の教育は根本的に間違っている。

・人間が近代的合理性のみで割り切れるなら、人は人で無くなる。無駄を大事にする心こそ、人が人で有り得る。

・新しいことを始めようとする勇気と根気、それを支える信念。それらに大敵なのは自らの短気と愚痴、そして隙あらば忍び寄る一時の諦念。

・多数決は民主主義という名のもとの横暴。

・今を一生懸命生きる。一瞬は一瞬のうちに過ぎていって、きっと人生は一瞬の総計。


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カテゴリ:設計者の日常 2013年3月21日(木)

関連LINK集を増強中です

現在、自然素材の材料を中心にして、関連LINK集の増強の作業中です。
通常業務のちょっとした合間に行いますので、まだ、時間がかかりそうです。

このホームページは、当設計事務所のPRだけの場としてでなく、建築・住宅業界のあるべき姿を少しずつでも取り戻していくため、一般の消費者の方々はもちろん、建築・住宅関係者の方々にも、出来るだけ参考になるような多くの情報を提供していきたいと考えておりますので、ご意見・ご忠言等頂ければ、とても幸いに思います。
カテゴリ:設計者の日常 2013年1月31日(木)

亥の子餅(いのこもち)



紫式部の「源氏物語」に登場する「亥の子餅」は、冬が近づく「亥の月亥の日」に、無病息災と、多産の猪にあやかって子孫繁栄を願う平安時代の宮中行事「御亥猪」に由来しています。
鎌倉時代に入り、武家にも同じような儀式が広まり、「亥の子餅」を食したと言い伝えられています。
江戸時代になってからは、一般民衆にもその風習が広まり、囲炉裏(いろり)や炬燵(こたつ)を開いて、火鉢を出し始めた頃に、「亥の子餅」を食べ、茶の湯の世界でも、「亥の月亥の日」を炉開きの日としており、茶席菓子 として「亥の子餅」を用います。

季節感溢れる日本の古来からの風習を大事にしたいですね。
カテゴリ:設計者の日常 2012年11月10日(土)
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