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設計者の想いの日々(ブログ)真壁を考える
この10~20年で「真壁」の部屋が急速に減りました。「真壁」とは構造体である柱を化粧として見せる仕上げ方で、逆に柱を全て隠す壁の仕上げ方を「大壁」と言います。和室と云えば、壁の仕上げ方は「真壁」が一般的でしたが、むしろ、現在は「大壁」が主流となりつつある勢いです。「真壁」仕上げは大工の腕の見せ所であり、「大壁」よりもその技術は大きく問われます。
時代の変遷に伴って、価値観が多様化し、お客様の積極的な選択肢としての「大壁」であれば良いと思いますが、利益を優先する業者が「大壁」一本槍で物事を進め、「真壁」の選択肢をお客様に与えないような事態があるならば、それは憂慮すべきことだと思います。そして、「真壁」は和室だけの壁の仕上げ方では決してなく、洋間においても、積極的に採り入れて然るべき仕上げ方の一つです。洋間なら無条件に「大壁」という考え方は設計者として賛同できません。 「真壁」は木造らしさを真っ直ぐに表現しています。建築物が存続する限り存在する「柱」という自然素材と共生し、その経年変化を楽しむことができます。「柱」は呼吸すると同時に建築物を支えています。その力強く健気な姿を壁の中に隠してしまう選択肢ばかりを消費者に与えるのは、住宅業界の貧困さの現れであると、設計者の一人として考えています。 洋室の真壁の実例 和室の真壁の実例
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