設計者の想いの日々(ブログ)
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永井昭夫
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未晒し蜜ロウワックス

             
「未晒し蜜ロウワックス」は、檜の産地で知られる三重県尾鷲にある「小川耕太郎&百合子社」の製品です。
無垢材の床や腰壁にアクリルやウレタンの塗装をかけてある製品も多く存在しますが、どうしても無垢材の素材感が損なわれ、無垢材らしさが半減してしまいます、
そこで、よく使用されるのが、この「未晒し蜜ロウワックス」です。

「未晒し蜜ロウワックス」は、昔から木の艶出し、番傘の防水に使われていた「一番絞りエゴマ油」と、紀州熊野を中心に採られた国産の「蜜ロウ」の二つの安全な天然素材だけから出来ています。「蜜ロウ」とは、ミツバチ(働きバチ)の巣を構成する蝋を精製したものをいいます。

無塗装のフローリングや腰壁に、この「未晒し蜜ロウワックス」を塗布すると、無垢材の素材感を損なうことなく、逆に、無垢材の良さを引き出し、防水性や防汚性を向上させます。
材料費も100円/㎡程度と安価です。

但し、化学製品を全く使用せず、天然素材だけで作られた製品ですから、蜜ロウワックスの持ちは長くなく、1~2年程度に一回は、再度ワックスをかけてメンテナンスをする必要があります。ワックスのかけ方については、指定の方法がありますので、下記のHPをご参照下さい。

「未晒し蜜ロウワックス」はジョイフル本田やジョイフル山新などのホームセンターなどで販売しています。
折角、無垢材を使用するのであれば、ウレタン塗装品のものではなく、無塗装の無垢材に、「未晒し蜜ロウワックス」を塗布することを、当設計事務所は推奨します。

「小川耕太郎百合子社」の「未晒し蜜蝋ワックス」のHP

「未晒し蜜ロウワックス」を檜のフローリングと腰壁に塗布した例
カテゴリ:建築素材・材料 2012年10月26日(金)

真理への追求・終わりなき旅

一滴の水が山から流れて、小さな川を造り、幾つもの小さな川が連なって、大河となり、やがては多くの人々を潤します。

曹源とは、あらゆる禅の宗派の源となったと云われる唐の慧能禅師が住んでいた支那大陸・曹渓の源流のことです。

慧能禅師が当時、たった一人で説いてまわった説法が、時代を超えて伝承され、後世のたくさんの人々の救いの言葉となり、心の拠り所になる。
1000年以上前から今日まで繁栄した慧能禅師の仏法を「曹源一滴水」と言います。

たった一人では、何も出来ることがないと思わず、一滴の水が、やがては大河となりうると考える。
孤立無援であろうが、孤軍奮闘と陰口を叩かれようが、自分が正しいと信じる道を歩む。

昔、私は、とある師から、「大事を成すならば、精神の孤独を知りなさい」と言い伝えられました。
もう20年以上前のことです。

付和雷同することなく、「精神の孤独」を知って、自分自身、何が正しく、何が信じられる道なのかを突き詰める。

ノーベル賞受賞者だろうが、どんな発明家であろうが、「孤独」を知りながらも、自分自身の信ずる道を探索したからこそ、その成果があるのであって、「孤独」を途上で放棄してしまったら、大勢に埋没してしまい、不本意な結果に終わったのは間違いないでしょう。

「孤独」を知りながらも、自分自身の信じた道を歩み続ければ、永遠に「孤独」ではないはずです。

当設計事務所は、決して「長いものに巻かれる」ことなく、自らの信念を曲げず、その他大勢に埋没することなく、本物、真理とは、何なのかを追求していきます。それは一生続く「終わりなき旅」です。
カテゴリ:当設計事務所の姿勢・信条 2012年10月25日(木)

国産銀杏(いちょう)のまな板

国産銀杏(いちょう)のまな板は、昔から現在に至るまで、プロの板前に、最もよく愛用されています。
また、関東近県では、本職の料理人に限らず、昔は、地場産の銀杏(いちょう)のまな板が多用されていました。

適度な弾力性があり、刃あたりが良く、音がとても心地良く、包丁仕事が疲れにくいというのが使用されている多くの方々の感想です。
皆様が子供の頃、母親が朝食を作っている際、木製のまな板を包丁で叩く心地良い音に気がついて、目が覚めた経験はありませんでしたか?特に銀杏(いちょう)は美しく郷愁ある音を奏でてくれます。

銀杏(いちょう)には、フラボノイドが多く含まれており、抗菌作用に優れ、水切れが良く、まな板には最適の材質です。

国産檜のまな板と比較すると、国産銀杏(いちょう)は、見た目や香りは劣り、価格も倍以上します。
けれども本日の土浦の産業祭で、建築士会が手造りまな板を販売したところ、檜よりも銀杏(いちょう)のほうが、はるかに売れ行きが良く、予想を裏切られました。
ホームセンターのプラスチックのまな板の大量販売が隆盛の昨今ですが、本物を見分ける眼を持つ消費者もまだまだ多いということを痛感させられた次第です。
大資本に負けず、本物にこだわり続け、その普及に努めることも、一介の建築士としての大事な役目なのではないかと、私は考えています。
カテゴリ:建築文化・伝統 2012年10月20日(土)

住宅と店舗(住宅展示場を含む)の考え方の違い

店舗、特に飲食店を計画する場合、非日常的空間を演出することに重きを置くことが多いです。日常の喧騒から離れて、束の間の楽しい時間をお客様に過ごして頂くのですから、それは絶対的条件の一つであると言っていいかもしれません。

対して、住宅については、毎日、何十年と暮らしていくのですから、非日常的な演出をすることには無理があります。10年以上先を見据えて、どのように落ち着いて楽しく暮らせる建物を造り上げていくかに主眼を置きます。

ところが、この店舗的な考え方と、住宅の住まい方を混同するケースが目に付きます。
その最たるものは、「住宅展示場」です。住宅展示場は、消費者を夢の世界に誘(いざな)います。魅せることに主眼を置きますから、非日常的空間を惜しみなく演出していきます。
「住宅展示場」は、住宅を造ることを目的に建てられているにもかかわらず、どちらかというと、店舗的な考え方に基づいています。
ここにハウスメ-カーの「住宅展示場」のコンセプトに大きな矛盾が生じています。
だいたい、住宅展示場は5年前後で建て替えしてしまうつもりで建てていますから、毎日、何十年と暮らしていくという住宅の目的から外れます。

週末、あるいは、月1回程度過ごすような「別荘」のような建物であれば、店舗的な考え方で問題ありませんが、毎日暮らす住宅は全く別物です。

確かに「住宅展示場」を見て回ることは、勉強になる部分も多いでしょう。但し、それは、非日常的な店舗的考え方に基づくものであると、特に意識して、肝に銘じておくことは非常に大事なことであると、私は考える次第です。
カテゴリ:建築雑感 2012年10月19日(金)

建設業の許可について

建築業者あるいは各種専門工事業者が、ある一定の金額以上の工事請負契約を消費者と交わす場合、建設業の登録が必要です。それは「建設業法」という法律で定められています。
こんな当たり前のことをわざわざ書きたくないのですが、無許可の業者が後を絶たない現状に忍びありませんので、敢えて詳しく書き記したいと思います。

住宅などの建物の新築工事をまるまる一式請け負う「建築一式工事」の場合、1500万以上の請負金額となれば、建設業の登録が必要です。

外壁などの塗装工事、屋根の葺き替え、太陽光発電などの各種専門工事を請け負う場合は、500万以上の請負金額となれば、専門工事の建設業の登録が必要です。
各種専門工事は、26区分に分かれ、塗装の場合は「塗装工事」の建設業の許可、屋根は「屋根工事」、太陽光発電は「電気工事」の建設業の許可が必要です。
その他、「大工工事」、「管工事」、「タイル工事」、「板金工事」、「鉄筋工事」、「舗装工事」、「左官工事」、「石工事」、「とび土工コンクリート工事」、「内装仕上工事」、「建具工事」、「造園工事」などがあります。

住宅などの「建築一式工事」を、建設業無許可の業者に依頼した場合、法的に義務付けられている「瑕疵担保保険」に入ることが出来ないケースが頻発していますので、ご注意下さい。

ちなみに、無許可で建設工事を請負った業者は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金刑を科せられます。

ついでの話ですが、「建設業法」とは別の法律で、電気工事業を営む業者は、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」により、電気工事を請け負う場合、金額の大小の如何を問わず、「電気工事業」の登録が必要です。
これは、感電や電気火災の危険の発生の防止するために設けられている法律ですが、現在、流行している「太陽光発電」の設置工事は、「電気工事業」の届出が必要となります。
いまどきの販売力重視の太陽光発電設置業者については、「電気工事業」の届出をして居ないケースが、相当数、頻発しておりますので、この点も、くれぐれ、ご注意ください。
カテゴリ:住宅・建築業界 2012年10月17日(水)
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