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設計者の想いの日々(ブログ)祝上棟~国産構造材を100%使用現在では非常に珍しくなった、土台・柱・梁などの構造材を100%国産材とした住宅が昨日、無事、上棟を迎えることが出来ました。 N様おめでとうございます。 土台は赤身の檜、柱・梁は茨城県産材の杉を主に使用した純国産仕様となっています。 現在、梁は外材である米松が利用されることが多いですが、強度の低い、目の粗い材料が多く出回っています。しかも、人工乾燥をかけることで木材の水分ばかりか、強度に影響のある松の脂身まで抜いていまう結果となり、耐久性に不安を抱えています。確かに人工乾燥で水分を抜くことで、木材の持つ収縮・暴れは抑えてクレームを減らすことが出来ますが、そのことで、本来の木造の持つ粘り強さを殺してしまうことになりかねません。 従って、当設計事務所では、茨城県産の大径木の杉が育ってきていることを踏まえて、梁に杉を利用しています。 但し、杉にも弱点があり、曲げ強度は強いのですが、柔らかい材料であるため、たわみやすいという欠点があります。 そこで、強度の強い目の積んだ材料を厳選して、さらに通常より断面を大きくすることで、杉を梁に使用しています。 歴史的に梁は松を使用する地域が多かったのは事実ですが、杉を梁として多用する地域も少なからずありました。 松くい虫の被害により、国産の松の大径木がほとんどない状況を考慮すれば、日本の高温多湿の気候にそぐわない粗悪な外材に頼らず、豊富な杉の資源を活用していくことが、これからの時代の趨勢となるべきであると私は考えている次第です。
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