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設計者の想いの日々(ブログ)2014年7月12日(土)旧宍戸城表門~笠間市土師(はじ)旧宍戸城表門は、水戸藩の支藩である宍戸藩の陣屋表門であり、1858年に現在の旧友部町に建立され、明治時代初期に旧岩間町の現在地に移築されたものである。門の左手が居室、右手に物置をとる長屋門形式である。正面の冠木には、宍戸松平家の家紋が3個(桜材・黒漆塗・金箔押し)飾られる。茨城県指定文化財。 この門は、岩間街道沿いに位置し、江戸時代は、群馬県瀬戸井から古河・下妻・筑波・旧八郷町・旧岩間町・旧友部町を経由して水戸城下まで約112kmを結ぶ瀬戸井街道と呼ばれた、筑波詣を目的として整備された由緒ある街道沿いにある。筑波山は、江戸時代、江戸から見て鬼門(東北)方向に当たるとして、徳川家からの保護により、筑波詣が盛んに行われた経緯がある。 しかし、現在は当然ながら、そんな歴史的文脈は無視されて、旧宍戸城表門付近に残っていた古き良き佇まいも年月を経るにつれて、少しずつ失われつつある。
野いばら館(旧水戸商業高校本館玄関部分)野いばら館(旧水戸商業高校本館玄関部分)は1904年4月に落成した木造平屋建の旧校舎で、設計は、国の重要文化財となって現存している旧土浦中学校本館(現・土浦一高)、旧太田中学校講堂(現・太田一高)などを手掛けた茨城県営繕技師の駒杵勤治である。 水戸商業高校の敷地内に「野いばら」が群生していたことにより、「野いばら館」と名付けられ、平成8年には、同年に制定された国登録有形文化財制度の茨城県第一号に登録された。現在は、玄関部分が敷地内に移築保存されて、同窓会館として活用、資料展示室も整備されている。 「野いばら館」の北東側に、視線を遮るようにヨド物置が無造作に置かれ、また、折角の歴史的建造物の周囲を囲うように、陳腐なスティールフェンスが設置されているのがとても目障りであり、学校側の景観に対する意識の低さを垣間見ることができる。
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