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設計者の想いの日々(ブログ)すべて腹(肝)を据えて
どんな仕事でも一緒だろうとは思いますが、腹(肝)が据わっていないと、自分自身の生業である、建築の設計の仕事は、やっていられないなと振り返る、今日この頃です。但し、それは、常に自分自身の臆病さと裏腹の関係にあるのであって、年齢を経れば、経るほど、様々な経験が蓄積され、「怖さ」を知り、益々、臆病になっていくものですが、それに伴って、様々な場面での「決断」の積み重ねの重要性がクローズアップされてくるわけです。「決断」が出来なければ、全く前に進みませんし、「臆病」なだけでは、何も実行できずに、終わります。まさに、「羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹かす」ような状態に陥ることになります。この故事成語、私は、普段、何気なく使用していますが、書いた序に、この言葉の由来と意味を調べてみました。
「.ある失敗に懲りて、必要以上に用心深くなり無意味な心配をすることのたとえ。羹(肉や野菜を煮た熱い汁物)を食べたら、とても熱くて懲りたので、冷たい食べ物である膾(生肉の刺身。鱠では生魚となり誤り)を食べる時にまで息を吹きかけて冷ましてから食べようとしてしまう、という状況を表している」 誰が言った言葉か忘れてしまいましたが、年齢を経たある人物が、ある若い衆に言いました。「お前、怖いものなんてないだろ?」 若い衆は、粋がって、当然の如く、「はい」と答えました。 誰が見ても、何も恐れていないようかのように見えるその強面の人物は、若い衆を諭すように言いました。「人生は、怖いものを作っていくゲームなんだよ、お前にわかる?」 「怖さ」と「決断」を、未来永劫、繰り返していき、そして、また、原点に戻る。 まさに、「永劫回帰」です。 腹(肝)を据えて、その事実を受け止めて、日頃の業務に努めていきたいと、私は考えています。
水戸の黄門まつり
マスコミの報道によると、テレビドラマ「水戸黄門」の打ち切りが正式決定したようです。
そして、水戸では、毎年、夏に「黄門まつり」が開催されています。私は、常々、諸国漫遊の架空の人物像である「水戸黄門」を主軸にしたかのようなお祭りには、反対の意を申し上げてきました。そんな架空の絵空事に頼るようなお祭りから感じ取れることは、水戸の文化性の浅薄さであると言い続けてきました。 昨年8月付の私のブログです。 http://ameblo.jp/nagai-sekkei/entry-10625213349.html ツイッターでも、このような内容を、何回も発信しました。 けれども、華麗にスルーされました。 来年の夏は、とりあえず、「納豆まつり」でいいかもしれません。 けれども、今後の水戸の100年の計を見据えた七夕のお祭りを、これから、すぐにでも議論していかなければならないのです。それが震災で危機に立たされた水戸の復興であると、私は考えています。
大震災から約4ヶ月経過して・・・
早いもので、東日本大震災から約4ヶ月が経過しました。私自身、40年以上生きてきた半生のなかで、たった4ヶ月間とはいうものの、それは10年分に匹敵する密度の濃い経験をしてきたかのような感慨を覚えます。逆を言えば、震災前の「建築」という仕事に関わる中での経験は、思慮が浅く、反省すべき点も多かったのではないかと、私自身、正直に思います。
震災直後から、建築士会や行政からの要請による建物の診断・調査や住宅相談、今まで私の手掛けたお客様の建物を約300件回ったことにより、「建築」に対する考え方は、私自身のなかで変化が生じているような気がいたします。具体的にどのように変わったかをまだ上手く説明できるほど、正直申し上げて、頭の整理がついていません。 当事務所のホームページを開設してから、約1年3ヶ月が経過し、その間、定期的にブログを書き上げていき、気がつけば、100以上のテーマを取り上げ、原稿用紙400字詰めで、合計300枚以上の分量にもなり、自分自身を気持ちをとても整理することができたと自負してきました。けれども、今回の大震災を期に、「起承転結」のなかでの「起」から、そろそろ「承」の段階に、少しずつ移行していき、自分自身を内省しながら、まずは、変化が生じつつある現在の自分自身の考え方の輪郭を明瞭にしていきたいと思います。 自分自身にとって文章を書くということは、他の誰のためでもなく、自分自身のためです。 そして、自分のために書かないような文章は、誰に対しても伝わるものがないと思っています。異論はあるかと思いますが 、これは私の哲学です。 今後、「起承転結」の「起」も「承」の段階も変わらないだろうと感想を抱かれる方もいるかと思いますが、長い眼でお付合いいただけると幸いに思います。 本日は文学的なお話になってしまいました。私自身のなかでは、「建築」も「文学」も共通項が多いものですから、ご了承ください。
住宅版エコポイント早期終了のお知らせ
今年の12月までに着工する物件に対して適用される予定だった住宅版エコポイントが、今年の7月31日までに着工する物件を対象にということで、早期短縮されることに決まりました。
http://jutaku.eco-points.jp/ 住宅版エコポイントとは、省エネ基準を満たした新築の建築物に対して、一律30万円分のポイントがつく制度です。新築の場合の省エネ基準の仕様は、次世代省エネ基準と呼ばれるもので、長期優良住宅の断熱仕様と同様です。 茨城県で、省エネ基準の断熱の仕様としての一例は、 壁と天井に高性能グラスウール16K品90㎜を充填し、床に65㎜のポリスチレンフォーム、サッシにLOW-Eペアガラスを使用することです(LOW-Eペアガラスとは熱が伝達しにくい働きをする非常に薄い膜がコーティングされた二重ガラスのことです) 既存の建物についても、エコリフォームということで、住宅版エコポイントを30万円分まで使用することができます。 既存の建物の場合、一番多い断熱の方法はサッシの窓枠に内付けサッシをつけることです。つまり、サッシが二重につくことになります。そうすることで、断熱ばかりでなく、遮音の効果をも得ることができます。 ポイントの申請期限は、新築の場合、平成24年6月30日まで、リフォームの場合、平成24年3月31日で、ポイントの交換期限は、新築・リフォームともに、平成26年3月31日です。
老舗の家訓を考える
その昔から、老舗の家訓には、災害や飢饉に乗じて荒稼ぎをしてはいけないとあるのは、厳然とした事実です。
皆が困っている時ほど、報恩感謝の精神で、時には赤字を出してでも、世に尽くす、それが長く商売を続けていく秘訣であると、そういうことなのではないかと思います。 ところが、 今回の東日本大震災では、荒稼ぎを目論もうとする者が少なからず存在しているのは、私の見聞するところで、例えば、東日本の被災地の瓦屋根の甚大な被害を尻目に、西日本から、震災前の倍近くの手間賃で出稼ぎに来ようとする者、そして、そんな輩を見て、東日本の業者でもそれに便乗しようとする者、震災前は仕事の評判の悪さから廃業寸前に追い込まれていたにもかかわらず、ブルーシート養生などの応急処置や被災建物の補修工事で、法外な請求をしようとする者が後を絶ちません。まさに火事場の大泥棒です。だいたい、そんな阿漕な商売を続けていけるのは、ほんの数年足らずであって、気がついたときは評判を落とし、平常時には相手にもされなくなり、淘汰されていきます。非常事態な時ほど、人は人をよく見るのです。 老舗の家訓、新参者である私自身、噛み締めていきたいと思います。
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