設計者の想いの日々(ブログ)
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水戸の梅まつり・弘道館・いけばな展示のお知らせ

弘道館開館170年記念 平成22年度 第115回 水戸の梅まつり いけばな展示 のお知らせ

主催:水戸市華道連合会 出品流派:池坊水戸支部
期間:平成23年3月1日~3月13日
場所:水戸市弘道館・至善堂・正庁(国指定重要文化財)


古来、日本の和室の床の間には、掛け軸がかけられ、家人が花を生けて、室内に自然の要素を採り込んで、四季の変化を楽しみながら、また、家に訪れるお客様をもてなしてきたものです。それが日本の伝統文化であり、日本人としての嗜みでした。
けれども、重要文化財などに指定されているような歴史的建造物である偕楽園の好文亭や弘道館の床の間ですら、特に何も飾られず、味も素っ気もない状態にあるのは、日本の伝統的な風習から鑑みても、不可思議なことではないのだろうかという着想から始まったのが今回の企画です。

偕楽園と同様に、日本三名園の一つである金沢の兼六園にある時雨亭では、5ヶ所ほどの床の間には、365日間、常に絶やさず、花が生けられています。これが本来の床の間のあり方ではないでしょうか。
茨城県でも、せめて、梅まつり期間中だけでも、床の間を「いけばな」で色を添えて、観光で来て頂いているお客様をもてなすべきではないかということで、去年から話し合いを続けてきました。
無事、多くの方々の協力を得て、話が上手くまとまり、実現の運びとなりました。

弘道館は、水戸藩の藩校として徳川斉昭により1841年に創設され、今年で170周年となります。第15代の将軍となった徳川慶喜も父斉昭の厳しい教育方針で5歳の時から弘道館において英才教育を受けました。
国の特別史跡になっており、正庁・至善堂・正門の3ケ所は重要文化財に指定されています。
敷地内は、弘道館公園として梅樹60品種800本が植えられており、梅の名所となっています。http://www.koen.pref.ibaraki.jp/park/kodokan01.html


今回の企画に携わり、私自身、話し合いや折衝を重ねて、改めて気がついたことは、建築士という職業は、建築の世界だけにとどまっていてはいけないことです。以前にも申し上げた通り、建築は、人間の生活全般・歴史・伝統・哲学など、あらゆる分野と密接な関係を持っています。そんななかで、建築技術者の要素だけでなく、生活総合技術者たる側面を忘れるならば、日頃の建築業務は必ず陳腐化することを肝に銘じる必要があると私は考えています。
カテゴリ:お知らせ・ご挨拶 2011年1月15日(土)
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