設計者の想いの日々(ブログ)
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高気密・高断熱住宅の功罪

鎌倉時代、吉田兼好は「徒然草」で、次のように書いています。
「家の作りようは、夏を旨とすべし。冬は、いかなるところにも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。」

さて、現代の住まい造りは、省エネの観点から、「高気密・高断熱化」が時代の申し子のように叫ばれています。果たして、本当に「高気密・高断熱化」の住宅が省エネ対策に有効なのでしょうか?
「断熱」とは文字通り、熱を遮断することで、夏は外部からの熱を遮断し、冬は内部の熱を外に漏らさない様にします。
これを逆の言い方にすれば、夏は内部の熱を外に漏らさないようにし、冬は外部からの熱を遮断するということになります。
現在の「高気密・高断熱」あるいは「中気密・中断熱」の住宅にお住まいの方で、夏場に部屋に熱がこもってしまう不快さ加減を経験していない方は皆無と言っていいでしょう。
けれども、「低気密・低断熱」である昔の家には、夏場に部屋に熱がこもるということは、あまりありません。
さらに、昔の古民家のように、庇が深い家は太陽高度の高い夏場の熱を遮る効果があり、「家の作りようは、夏を旨とすべし」の言葉を忠実に守っています。
対して、現在の住宅は総2F建に近い建物や庇の浅い建物が多く、夏の熱射線には全く無防備で、さらには風通しを設計上考慮しないことによって、熱が非常にこもり易い造りの家が多いようです。

このように、現在の住宅は、夏に関しては、「高気密・高断熱」の造りであろうが、昔の家と比較して、必ずしも省エネになっているとは言えないことがわかります。現在の夏の気候が、昔と比べて暑く感じるのは地球温暖化の影響だけでは決してなく、現在の建築物の造り方にも密接に関わっているように思います。
時代の流れによって、建築物の「高気密・高断熱」化は、これから益々進行していくと思いますが、設計者として、兼好法師の「家の作りようは、夏を旨とすべし」の言葉も忘れないようにしていきたいと私は考えています。

「高気密・高断熱」については、また別の機会に別の視点からお話したいと思います。
カテゴリ:建築構造・性能 2010年10月20日(水)
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