設計者の想いの日々(ブログ)
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設計者の想いの日々(ブログ)

一期一会

建築士の資格の有無の論議はさておいて、住宅の設計はいちおう、誰でもこなすことができるという意味では簡単です。とにかく実例はいくらでもあるのですから、その辺のプラン集を買ってくるなり、ネットで引っ張ってきて、ちょっと修正したり、過去の自分の実績例とほとんど同じものをお客様に提出してお茶を濁すケースが後を絶ちません。そういう安直な方法で設計を行っていると、何回打ち合わせしても、なかなかプランが決まらないことも多いようです。

そういう私も駆け出しの頃はプランがなかなか決まらず苦労したものです。敷地の条件はみな違う、お客様の価値観やライフスタイル・予算もみな違う、さらに輪をかけて法的規制が厳しい東京・神奈川では、なかなかお客様の希望に添えず、何度となく頭を抱えました。
そうこうするうちに、お客様が何を要望しているのか、お客様の取り巻く条件というものが次第に見えてきて、何十回と書き直すことが当たり前だった状況から、最近では、その後、微調整は何回かあったとしても、2~3回で平面・立面の骨格が決まることも決して珍しくなくなりました。某ハウスビルダーなどで半年以上、間取りが決まらなかった案件が当事務所では2週間程度で決まったこともありました。

未熟な設計者が何度もお客様と打ち合わせを重ねていると、お客様もわけがわからなくなり泥沼にはまります。要点を的確に押さえない打ち合わせはマイナスにはなっても、プラスには決してなりません。後々のトラブルの元にもなります。
私の個人的見解として、設計者の能力の差、行ってきた仕事の質はあるにせよ、注文住宅は最低50~100軒の設計業務を行わなければ、お客様の要望を引き出して、臨機応変に対応し、かつ設計者の思想を反映し、実行可能なそれなりのお客様の予算に納められるような設計を行うことは難しいと思います。
とにかく、100軒あったら、100軒みな条件がそれぞれ違うのですから、最低の場数は必要です。アパートや建売住宅とは訳が違います。
職人の世界でもそうです。左官職人は何年も壁を塗ることで一人前になります。料理の世界でも、一流の料理人が素材の良さを引き出し、自分なりのこだわりの味付けができるまで、それなりの場数が必要でしょう。いくら才能があっても、最初から頭角を現す人間はいません。

そして、100棟の住宅の設計の経験があったとしても、「ルーティンワーク」となって、「一期一会」の気持ちが無くなったら、進歩は無くなります。進歩どころか、お客様に満足できる建築物も提供できなくなり、時代の要請として、設計業界からの退場宣告もされかねません。「基本」に帰って、また「無」の状態に戻って、新しい気持ちで、お客様の要望を聞き、取り巻く条件を把握し、緊張感をもった設計の仕事をすることが常に大事であると私は考えています。
カテゴリ:建築雑感 2010年9月11日(土)
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