設計者の想いの日々(ブログ)
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設計者の想いの日々(ブログ)

2010年6月27日(日)

「建築」は「住宅」に始まり「住宅」に終わる

もう10年以上前のことでしょうか。お付き合いの関係で、ほんの短い期間ですが、高校受験対策のための学習塾で、国語を教えていたことがあります。「日本人なんだから、国語ぐらいはいつでも教えられますよ」ということで安請け合いしてしまったわけですが、普段、当たり前に使っている「日本語」を教えることの難しさを痛感せざるをえませんでした。
ちょっとでも、いい按配に生徒に教えようとすると、ストップがかかるし、理解したかなと思って先に進めると、生徒は同じような間違いをする、そんな繰り返しでした。当たり前のことをわかりやすく教えていくことほど難しいものはないと思いました。

このことは私たちの「建築」の世界にも当てはまると思います。いわゆる建築の専門用語を駆使して、煙に巻くような文章は誰でも書けます。単に自分自身の虚栄心を満足させることを主眼に書くだけですから簡単なはずです。
けれども、専門的な内容であっても、生活に密着した言葉で、専門外の方々にも、いかにわかりやすい表現で伝達するかとなると、とても難しいと言わざるをえません。相手の立場になって物事を伝達することの難しさは仕事上だけでなく、実生活でも感じることです。

特に文筆を専門にしていなくても、例えば、科学の世界で一芸に秀でている技術者には名文家が多いと言われます。湯川秀樹、アインシュタイン然り、建築の世界ですと、宮脇檀が挙げられるでしょうか。
ただ、これは私見ですが、「建築」は非常に生活に密着した分野であるにもかかわらず、生活に根ざした言葉でわかりやすく伝えてくれる建築技術者が少な過ぎます。いかに専門バカが多いか、その証明だと思います。

「建築」は「住宅」に始まり「住宅」に終わるという言葉があります。「住宅」は人々が生活していく基本の拠点です。その基本を知ることから始まって、幅を広げて、奥義を垣間見て、また初心に返って基本に戻る、その繰り返しだと思うのです。「住宅」はいちおう誰にでもできることはできますが、「住宅」ほど難しい建物はありません。

以前、ここのブログで申し上げた通り、「建築」は生活総合技術です。建築士は「ライフトータルエンジニア」となる努力を怠るべきでないと私は考えています。
カテゴリ:当設計事務所の姿勢・信条 2010年6月27日(日)

ハウスメーカーで行き詰まった方々のために

新居を検討するために、いくつものハウスメーカーを渡り歩いたものの、内容や金額が折り合わず、行き詰まっている方々が予想以上に多いようです。展示場仕様と標準仕様のギャップ、標準仕様以外のオプション価格の割高感、営業社員が行う提案力の低さ、融通のなさ等、様々な理由があるかと思います。

大半のハウスメーカーが経験の浅い無資格の営業社員などに間取りを書かせたり、お客様に提案業務を行わせている現状では、価値観の多様化した現在の情勢には対応し切れなくなっているのではないでしょうか。このようなお客様を軽視した営業手法では、当然の如く、成約率も極めて低く、営業効率も悪いのが現状です。営業効率も悪ければ、経費もかさみ、価格に跳ね返ってきますので、今の住宅業界は悪循環に陥っていると言っていいでしょう。しかも、一般人に需要があると思えない客寄せのための豪華展示場、派手な宣伝広告がさらに価格を押し上げています。

こうしたハウスメーカーの現状に懲りて、設計事務所に地道に依頼されるお客様が、地方ではまだまだ少ないですが、ここ数年でだいぶ増えてきました。正直言って、設計事務所のなかには、コスト意識が希薄だったり、住宅に慣れていなかったり、建築家のエゴを無理矢理に押し通したりする事務所もあり、実際、玉石混淆なのが本当のところです。でも、無駄な営業経費を省くことで、建築物の価格を押さえ、より理想に近い建築物を経験豊富な建築士とともに造っていこうとする考え方のほうが私は自然であると思います。

ちなみに、PRになってしまいますが、ハウスメーカーで行き詰まったお客様の対応については、当事務所の得意とするところでありまして、過去、ハウスメーカーに勤務していた私はその弱点を知悉しています。もし、お困りの方がおられましたら、気軽にご相談いただければと思います。きっと打開策はあるはずと私は考えています。
カテゴリ:住宅・建築業界 2010年6月27日(日)
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